しらんけど山脈

しらんけど書いていく。知らないことが山となり、山が連なり繋がっていく。それが、しらんけど山脈。またの名を、Quick and Dirty Mountains

目標達成のコツ。Achieverの底力。

もう足が痛すぎる。さっき右足もつったし、次の補給ポイントまでは何とか進んでそこでリタイアしよう。

そう思いながらたどり着いた第3補給ポイント。

到着してすぐに同じ参加者のグループにメッセージ。

ぼく「着きました!もう無理かも><」友人A「とにかく食べて」(補給食のこと)

ぼく「はい、カレー食べます!」
(もぐもぐ)

食べ終わってメッセンジャーを見ると

友人A「ぎりまで食べてgoで。体調は大丈夫やな?わたし出発します。無理しないようにね」
友人B「ゴールで会おう!」
友人C「無理しすぎないでくださいで頑張ってください^_^」

ぼく (…はっ!リタイア宣言し損なった!) 「両脚つりそう!とりあえず出発します!」

※※※
びわ湖一周ロングライドという自転車イベントでのことである。
このやり取りがあったおかげでぼくは時間内にゴールに到達することができた。

すでに100kmを走行した。のこり約45km。

今までのペースで走ると次の補給ポイントでタイムアウトだ。意味不明なことにこのタイミングでペースを上げなくてはいけない。繰り返しになるが、すでに100km走行したあとに、だ。

だが、出発すると言ってしまった以上は走り切らなければいけない。「次の補給ポイントでタイムアウトでもいいか」という考えも一瞬頭をよがったが、ここで諦めてはいけない。
自分の目標を、人が本気で応援してくれるほど嬉しいことがあるだろうか。
今こそストレングスファインダー、Achiever(達成欲)の底力の見せどころだ。

だてに、準ブラック企業の前職で毎月100時間以上残業してきていない
デスマーチも何度も乗り切った
炎上プロジェクトの火消しも何度も経験した
TOEIC(R)のスコアも2倍に伸ばしたし、
合格率10%台のIT系国家資格も2つ取った

どれも、作業の過程は辛く苦しい。でも、乗り越えた先にはぼくの心を満たす「達成」が待っている。

まわりの参加者は自転車が好きなんだろうが、こっちは目標達成が大好物だ。
制限時間内に走りきってやろうじゃないか!

 

※※※
まず「今の進め方が最適か」を見直す必要がある。

こっちの足はもうボロボロだ。可能な限り足への負荷を下げ、それでいてスピードを上げなくてはいけない。
今、調整可能なもの、、ギアだ。
今日は長距離走るから、ギアをいつもより軽めに設定して走っている。
当然ギアを軽くすると、ひとこぎあたりの推進力は下がる。その分足への負担が軽いと思っていた。
この前提を疑う必要がある。どうもギアが軽すぎて、足の回転数が上がった結果、逆に負担がかかっている気がするのだ。
少しづつギアを重くしていき、ベストポイントを探す。今から13段上がることができるから、13回トライすれば答えは出る。
…すぐに答えは出た。いつも通りのギアがいい。不思議と足への負担は軽くなった気がして、重くした分スピードは上がる。

次に「目標を達成までのイメージを容易に想像できるレベルまで小さく分解 する」必要がある。
あと45kmなんて、先が長すぎる。そもそもこの大会に出る前は最長で25kmしか走ったことがない。かといって1kmあたりの時間を測るのも難しい。
そこで目をつけたのが、足の回転のリズムだ。ぐるぐるぐるぐる、と10回まわして、2秒足を休ませる。このリズムが達成できればクリアというゲームを創る。
これを淡々とひたすら繰り返す。一定のリズムで何度も。
これなら10秒に1度達成感を味わうことができる。
「それは面白いのか?」と聞きたくなるかもしれない。答えとしては「面白いわけがない」これは達成するために必要な手段で、もう楽しく走るとか、景色に感動するとか、そんなことはどうでもいい。ただひたすら足を回してゴールを目指す。

さらに「擬似的に他人を踏み台にする」
具体的にはこうだ。5万円のクロスバイクに乗っているぼくが、10万円以上するロードバイクを追い越す。
その度に心の中でガッツポーズ!
誤解されないようにしっかりと伝えておきたいがスポーツマンの1人として、参加者全員を応援している。特にこのイベントは、1人でも多くの参加者が制限時間内にゴールすることを目標としている。
ガッツポーズはあくまで疑似的な踏み台を作るためのものであって、ガッツポーズのあとはしっかりとその人のことを応援する。
これもあくまで達成のための手段。自分でも酷いやり方だと思うけれど、なりふり構ってる場合ではない。少しでも自分のモチベーションやエネルギーに転換できるものは徹底的に使う。

 

※※※
全ての検討が終わると、見違えるようにスピードが上がる。改めて計算すると直前の補給ポイントを通過するまでの時間から1.2倍の速さになっていた。

そのスピードに乗り、30km先の最終チェックポイントを無事制限時間内に通過し、さらに15km先のゴールにも時間内に到着できた。

※※※
今回のイベントで学んだ目標達成のコツ

・大きな目標を達成するためには、チームを作ることが有用

→人の応援ほど力付けられるものは無い

 

・「もう限界だ」と思った時こそ、新しい方法を考え出すチャンス

→ 正にピンチはチャンス。今までのやり方が通じなくなって、どうしようもない所まで追い込まれて、やっと人は新しい方法に目を向ける。


・自分のストレングスファインダーの上位資質を徹底的に使い倒すと道がひらける
→ぼくの場合は達成、最上、目標、規律をフル活用するから分かりやすいけど、みんなの強みでいい。人間関係系が強い人は周りの人を巻き込めばいいだろうし、思考系が強い人は戦略などをしっかり練ればいい。

こうすれば、何でもきっとうまくいく。

しらんけど。